〜クラフトワーク破滅の歴史7〜

さよならを教えてを買って下さいお願いします!

大事なのは最初の一手と広報

 誰彼の発売日確定を待って告知された

 「さよならを教えて〜comment te dire adieu〜」
  
       

 発売日は3月2日。売れそうにもない真っ白な箱。
 無駄に多い八枚組ポスターに描きおろしテレカ二種類。

     中古PC系テレホンカード 「さよならを教えて」 

 予約特典に小説版に原画集にと企画ごと満載なサービス展開にデモムービー

    

 最高の布陣、最低の広報に待ち受けていたのはほとんど予約の集まらない店舗続出と

    

 耳を疑いたくなるくらいの初回ロット2000本程度という数字。
 まだ同人ソフトとして作った方が利益が出るレベルの衝撃に長岡氏はウヒョーと吠えまくった。  
 決して大作の発売日と被ったわけでもなく、他にめぼしいソフトがあるわけもない。

 実売は500本とも300本とも言われ、地雷ゲームとだけ呼ばれて全くヒットしない。
 では何故さよならを教えては売れないのか? 何故ヒットしなかったのか?
 



   そう、発売日を2001年3月にしてしまったのが大いなる間違いだったのだ・・・。







 
   定価 2800円
 
 アトラク=ナクア
アリス館 1997/12/18
廉価版  2000/09/14 
 姉さまは疲れ果てた信者達の心を休めた



はっぱ隊の追撃は続く

 さよなら、全ての者に告げるたった一言の言葉。

  さよなら、

     さよなら、 

 さよならを教えての発売前、ついにクラフトワークのスタッフは誰も居なくなった。
 溢れ出る水が零れ落ちるかのように人々は居なくなり、沈没船の如くクラフトワークは地に沈んだ。
 再び一人きりになった長岡氏は、身の回りのものを売って事務所移転を決意した。

    

 売れているのは誰彼で、期待されないのはさよ教で、特集もされないのはさよ教である。
 ユーザーの評判は上々で主題歌も評価されている。だが売れない。
 広告を打つのは確かに遅れてしまったかもしれない、ただそれなりに自信があった。たが売れない。

  売れない、売れない、売れない。


 見かねたメガストア誌上では長岡建蔵救済キャンペーンが始動する。

    

 お米でも文具券でもいいから送ってください!! さよ教買って下さい!!


 前の二作ではロックに買うなと言い続けていた長岡氏も


 「さよ教買って下さい、買って下さい、頼みますよ買って下さい!」

 「特集も載っているので見てください、見てください、見てくださいよーーーぉ」

       

 等と恥も外聞もなくして叫び続けた。

 人気が無かったわけではない、さよ教は確かにゲームとしてみればちんまい作りだったかもしれない。
 でも、主題歌はI'veで音楽はさっぽろさんでここまでのセールスはひでぇんじゃね?

 原因はそこではない、問題なのはまたしても葉っぱ隊の進撃にあった。
 
        


     確かに誰彼は売れた、作品内容もそこそこだったし問題もなかった。

          

  だがしかし、Leafユーザーが望んでいたものは雫・痕に続く第三弾のホラー物。
  高橋龍也&水無月徹コンビが描く猟奇でサスペンスでホラーなストーリーを求めていたわけであって、

     中古Windows CDソフト 誰彼 〜たそがれ〜

 このような普通のノベルゲームは全く欠片も必要なかったわけである。
 Leafユーザーはすぐにワゴンコーナーに誰彼を投げ入れ、100円ゲームとして誰彼〜たそがれ〜は持てはやされた。
 誰彼を手放したユーザーが次に行ったことと言えば、高橋龍也&水無月徹コンビの行方探しである。

 そしてネットの力でLeafから主要スタッフはごっそりと退社している事が判明。
 長岡氏があんなに脅かされた誰彼は、高橋龍也&水無月徹コンビでなければLeafの追撃ソフトでも何でもない。
 ただの最後っ屁のよくある何でもないゲームだったのである。



     

 「もう、あのコンビが居たLeafは二度と見られないんだ・・・」

 絶望がLeafユーザーを襲い、彼らは悲しみを癒してくれる代償行為の作品を探し続けた。
 もちろん事件が起こったのは2001年の2月14日の事であり「さよ教は」全然まったくかけらも発売されていない。

   同日発売でまたパクリかよww

 とでも言われていたら間違いなくさよ教は一大センセイションの大ヒットを記録していただろう。

            

 少なくとも、Leafユーザー達は同日発売のゲームを確実に買い漁っていたはずである。
 それ程までに、2001年の2月は美少女ゲーム業界にとっても大切な一か月だったのだ。

  が、


 彼らが追い求めていた狂気・絶望・伝奇ホラーのノベルゲーム。
 それらはあっさり発売中のソフトから見つかった。

     

 アリスソフトのアトラク=ナクア、そして同人ソフト月姫。

 この二本のソフトは傷ついたLeafユーザーの心を癒し、そして慰めてくれた。
 特に月姫はLeafユーザーにとっても感情移入しやすいゲームで完成度も高く、商業ゲームからユーザー達は離れた。

  誰彼の発売からわずか二週間の出来事である。

 ゲーム雑誌は同人コーナーを強める事になり、これまで虎の穴が紹介する程度だったコーナー
 もお勧め同人ソフトやコミケブースの紹介を細かく扱うようになったのである。

   中古Windows CDソフト鬼作

 唯一、この旋風に勝てたものと言えばとっても気さくな鬼作さんぐらいな物であり、美少女ゲーム業界に
 秋の夜風が吹きすさんだ。
 それほどまでにLeafユーザーの影響は強く、三月は完全に鬼作の一人勝ち状態であった。



  ・そのはち、同人誌っていいよね!


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