PC98版YU-NOが作られた経緯

 1993年7月、姫屋ソフトとしてアダルトゲームを製作していた会社に、新ブランドの「 C's ware」が立ち上がりました。
 デビュー作「禁断の血族」を抱えて現れたのは、若き天才プログラマー
菅野ひろゆき氏でした。まだ20代半ばのミステリーと数学が大好きな青年はゲーム作りを続ける中で、物語を作る楽しさを覚えました。

   中古PC-9801 3.5インチソフト禁断の血族

 しかし、せっかく作った「悦楽の学園」は思い入れの多いゲームだったのに評価も良くなく、菅野氏は落ち込みます。

   中古Win95 CDソフト悦楽の学園

 だったら、自分の好きな数学とミステリーを盛り込もうと全く新しいジャンルの視点切り替え方式「デザイア」を作り上げて美少女ゲームの世界に新しい風を送り込みました。

    

 完成したデザイアがビックリするくらい売れて浮かれていると、
エルフの蛭田氏がナンパしに現れました。
 誘われるままに、シーズウェアからエルフへと菅野氏は移籍します。

    

 菅野氏は好きにゲーム作っていいと言われ、ウキウキしながらペンを走らせ1996年12月26日。株式会社エルフより、一本のゲームソフトを発売させました。

   中古PC-9801 3.5インチソフトこの世の果てで恋を唄う少女 YU-NO

 EVEコンシュマー版の評価が非常に高く、コンシュマ雑誌での特集も組まれましたが肝心の開発が遅れた影響も有り、それはもう売れ残りました。
 ゲーム単体として考えるとかなりの売り上げはあったのですが、菅野氏への期待に見合うだけの販売数は記録出来ず、初動からしばらくは息を潜めます。

   中古セガサターンソフトこの世の果てで恋を唄う少女 YU-NO[通常版]

 しかし、YU-NOのセガサターン版の告知や口コミ人気がきっかけとなり、YU-NOは美少女ゲームの革新的な作品と呼ばれるようにまで成長を遂げ、菅野氏が鬼籍に入られてもブームは続き、2017年ついに初の
リメイク版が発売となったのでした。