はっちゃけあやよさんの歴史

   
カインドゥギャルズ
 発売 1988年
 機種 PC88/PC98/X68
    MSX2/MZ
 定価 6800 円
尊辺氏の最高峰と呼んでも差し支えない、全てにおいて揃った傑作。
第二章のレストランで描くディナーのアニメ描写は特に必見。

第3章 はっちゃけあやよさんの登場

 日本テレビ系列で始まった「アメリカ横断ウルトラクイズ」が25周年を迎えたこの年。

  中古GBソフトアメリカ横断ウルトラクイズ

  美少女写真館にカインドゥ・ギャルズと、かつてない数千本単位の爆売れに調子を良くした柿上社長。

次なる次回作には、自由の女神をモチーフに描かれたイラストと風船が割れるのを見つめながらクイズに答える。という、画期的で高度なゲームを開発した。

 
中古X1/turbo FDソフトHARD (HARD社の社長が社員に面白いと認めさせたクイズ第一弾
君も成田へ行って勝手にジャンケンをしよう)

 現代の世の中では、パワハラこの上ない長いタイトルのクイズゲーム。

 真っ白なパッケージに文字だけという、どう考えても売れそうにない本作は、何故かかつてない爆売れ街道を突き進み、尊辺氏は更なる作品作りに翻弄させられることとなった。



 しかし、原画マンが尊辺氏一人に任せきりでは限界となり、当時人気だった漫画家の「わたなべわたる」氏を成ジャンクイズの第二弾として起用する。


 が、

 PC-9801 5インチソフト 雑学オリンピック わたなべわたる編


 続編の雑学クイズは、前作の勢いはどこへ行ったレベルの落ち込みを見せてしまう。

 更に、特典として用意した社長考案の「豪華ハワイ旅行の旅」は応募者が6名という、販売本数的にも何本売れたのか気になる暗黒進化を迎え、かつてのファン達は瞬きを繰り返すしかなかった。


PC8801ハード社ガイドブック

(尊辺氏ご本人による、開発裏話はこちらに収録(宣伝))
 

新たなグラフィッカーの参戦

 柿上氏が、原画マン不足に苦悩を抱えている一方。

 ログ本体はまじめな活動を続けていた結果、二角将棋の「Dragon」が初のヒット作となり、当時出たばかりのFMタウンズにも移植され、CD盤面に「メインテーマ曲」を入れる事となった。


FMTソフトドラゴンショック

 歌手による歌唱と作曲で作られた「龍的衝撃DragonShock」を始めとする楽曲は、タウンズ限定ということもあって知名度は低かったものの、歌手本人から「他に仕事ありませんか?」コールを頂くという事態を招いた。

(詳細は「・シネマハウスへの歴史 第2章」に掲載)


 で、


 本来ならあり得ない話ではあるが、原画探しに困っていたHARD社は、グラフィッカーなら募集してますと、何故か歌手を原画家として起用するという、斜め上角度の経営を突き進む。

同人音楽CDソフトDRAGONSHOCK/RIKA

 当時はRIKA名義で活動されていた「さっぽろももこ」氏は、何故かHARDに雇われ、恋人とのえっちに悩むファンシーな作品「せまってみたい」で初のメイン原画を担当し、グラフィッカーとしての長い道を辿る事となった。



 しかし、完全な素人だったさっぽろ氏と1、年で5作品と多忙すぎる尊辺氏だけでは新作を作ることが難しい。

 というわけで、新たな募集に訪れた「松柴さゆき」氏が加入となり、尊辺氏の指導の下、あくまでも練習用として紙芝居的な物を作ってみようという事になり制作されたのが「はっちゃけあやよさん」だった。

PC-9801 3.5インチソフトはっちゃけあやよさん

 単なる練習用、数枚のCGと短すぎるテキストで作られた本作は、当初は柿上社長による発案で「あやよさんのアルバイト初体験」というお先真っ暗なタイトルを付けられる。
 それに反発した松柴氏は「はっちゃけあやよさん」というタイトルを考案。



 これに社長が物凄く不満を感じたのか、単に面倒になったのかはわからないが、あやよ制作以降は松柴氏に「美少女コントロール」などの敵キャラドット絵打ちを任せるようになり、何だか嫌になった松柴氏はHARD社から失踪してしまう。

 その後、制作した「はっちゃけあやよさん」は本人も知らないままに発売となり、数分間で終わる高速アクションゲームとして超絶話題となった。

MSX2/MSX2+ 3.5インチソフト美少女コントロール

 ここで終わっていれば伝説にはならなかったが、本作は当時関西系番組として放送されていた「EXテレビ」という中のアダルトゲーム紹介コーナーで放送され、三宅裕司氏に酷評された事で一躍大ヒット作品となる。



 本来なら発売されるはずもなかったはずの練習用ゲームは、500本も売れれば大ヒットのパソコンゲーム業界としては異例の一万本を売り上げた。

X68ハードX68000 XVI Compact本体 RED ZONE

 一気に練習用ソフトで三千万の売り上げを獲得した柿上社長は、欲しかった当時のハイスペック高級機X68000を即決で購入。

 それに気を良くした柿上社長は、あやよさんをX68で移植して更なる金儲けを企んだ。

 だが、松柴氏は在宅作業だった関係でラフや線画も残されておらず、困り果てた社長は当時アニメのパーツなどを製作していた「らいち」氏に「ラフが無ければドットを消せばいいんだよ」という、著作権もぶっ飛んだナイスアイデアを炸裂。

 X68 5インチソフトはっちゃけあやよさん PRO64K

 丁寧に塗られていたはずのあやよさんのタイルパターンは、えいっと無残に消されていき、無理やりの彩色でX68版は完成。
ついでにパッケージ原画も用意できなかったので、社内になんか残されていた裏ジャケットの水彩画を使用し、継ぎ接ぎだらけの「はっちゃけあやよさんX68版」は、それでも爆売れを記録。



置き時計(キャラクター)どん兵衛 ぶっと目覚まし時計

 どん兵衛の待ち時間に使えるゲームというキャッチフレーズも獲得し、売れに売れまくった。


 なお、本歴史は2004年から公開していたため、商業誌に無断掲載されまくっており

 邦楽DVD南々見組・ナトゥ LIVE ON STAGE 完全版

 「三宅裕司が大絶賛」

 等と記載している書物は全てパチモノである。

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