PC9821でメルブラを動かす 後編

 PC9821V13。それは、Pentiumプロセッサ133MHzを導入してHDD1.2GBの大容量を実現し1996年発売した、NEC様の超絶高性能パソコンである。


 2021年現在の姿。


 この時点で既に6年落ちではあるが、人々から化石やレトロパソコンと言われ続けようとも業界最先端な技術であるのには間違いなかった。
 つまり、業界最先端であれば「メルティブラッド」はPC9821V13で動くのではないかと当方は謎の確信をした!

 そう。それはすべて愛。
 金をかけるも愛、金を投げるも愛。愛があれば大丈夫。

 というわけで、当方はPC9821V13で無謀にもDirectx8を入れて「メルティブラッド」を動かす計画を立てた。

WindowsハードPC本体 FMV-BIBLO NR/33X[FMVNR33X6]

 いや、そんな事するならネット用のFMVを使えよとか、素直にK6-3入れろよwwwという声がポルターガイストのように響き渡った気がするが、今感じたのは不確定世界の超次元的な魔術回路が発動した合成音に違いないと確信し、無増設のままのV13にテックジャイアンのCDをぶっ込む。

 このテックジャイアンは、Windows98以降のみ対応という不届きな魔術回路を備えているのだが、インターネットに接続しなくてもDirectx8を入れる事が可能になる伝説のCD-ROMなのである!

 なんと、Directx8をインターネット経由で5日間かけてダウンロードしなくても済むのだ! これはスゴイ!!






 「お使いのバージョンでは対応していません」







 ち、ちょっとくじけそうになったが、こうなったらDirectx8の中のデータを無理やり取り出してsystem32に無理やり上書き保存して! 動かない!! 何故だ。当たり前だ!!





  ぎこぎこぎこぎごぎこぎきこぎこぎこぎこ
   ↑チャリンコ爆走中





 とりあえず、手始めとしてWin98をすっ飛ばしてWindows2000を手に入れた当方は、早速インストールを開始する。
 V13の立ち上がり時間が7分間とかになったが、そこは気にしてはいけない。
 とりあえず、Directx8やメルブラを入れるには容量が足りないので、アウトルックエキスプレスとか、ネットワークの設定とかホーバーとかピンボールとか接続とかツールとか添付とかリードミーとかMEDIAとかエンジェルウインとかコモンファイルとかフォントとか可能な限り消える物を消去していく。
 でも、なんか2K入れるには容量不足なので、削除しても警告文が出ない物をもの凄い数で消去する。目安としては、整列でサイズの順番に並べ替えて、大きい物から消去していく。この時、ためらってはいけない。
 しかし、メルブラは入りそうにもなかった。もともと容量が足りないからだ!!! 




  ぎこぎこぎこぎごぎこぎきこぎこぎこぎこ
   ↑チャリンコ爆走中




 ハロー。パソコンランド21。
  http://www.pcl21.co.jp/isesaki/pcl21iskmap.html
 そして、当方は素直にV13を用いるのを諦め、新品でスピーカーとヘッドホンとマニュアル付きのPC9821V200流星モデル(9800円税込)に乗り換えた。
 当時はPC9821の在庫処分真っただ中で、パーツなどの枯渇はあったものの新品のPC98は数千円程度でガンガン投げ売りされていた。

 ようやくWIN2000が導入されたものの、HDDの容量が3GBでは一太郎も満足に入れられない空き状態である。ここになってようやく、テックジャイアンのパソコン増設講座を熟読し、この機種はHDDの増設が出来そうだという事を知った。





  ぎこぎこぎこぎごぎこぎきこぎこぎこぎこ
   ↑チャリンコ爆走中




 ハロー。パソコンランド21。
  http://www.pcl21.co.jp/isesaki/pcl21iskmap.html

 そして当方は3.2Gハードディスクを購入し、再びテックジャイアンの増設方法を熟読。

  「ふーむ。なるほど。  この場合スレーブとマスターに振り分けないとなのか」

 つまり今の状態だと、ハードディスクはモードが両方ともマスターに設定されているため、マザーボードとかがどちらを主にして良いのか決めかねている。
 さっそく後で買った方をスレーブに切り替える。切り替えの際は、必ずピンセットを使って下さいと。テックジャイアンには書いてあったが無視。

 素手でぶちギリ移動して、マスターからスレーブに切り替える。増設成功だ。
 時々使っていて、ギィィィィ。キィ、ガキーーーン。
 などの効果音が奴隷ハードディスクから聞こえてくるのは杞憂である。

 ようやく8Gまでに増設されたパソコ君。
 お次はいよいよ、メルブラの出番である・・・。
 ってちょっとまて。  忘れていたが、ディレクトエックス8が入っておらん。






 「対応していません」








 ためしに入るかやってみるが、やはり入らない。
 いかん。ここでくじけちゃいけない。きっと、どこかにパッチがあるはずだよ。

       

  http://www.vector.co.jp/soft/win95/hardware/se172696.html

 ありました。(あっさり)

 パッチを入れて、警告文を強制撤回させた私は、無理矢理PC98にDirectx8を入れる事に成功した。
 よっしゃゃゃゃゃゃゃゃぁぁぁぁぁぁ。

 そーゆーわけで、メルブラインストール開始である。
 だがしかし、渡辺製作所が問題なく作れるか?
 さっそく修正パッチをダウンロードした管理人はメルブラ起動。
 そーゆーわけで、メルブラインストール開始である。
 オープニングも何もなく、色々画面がすっ飛んでいるような気がするが、気にしてはいけない。

 るーるるんるん

 バトルモードスタート

 ちゃらららっちゃらら

 ちゃんちゃんちゃ、ちゃんちゃんちちゃんちゃんちゃんちゃんちゃんちゃん、ちゃ

 一歩一歩
 アルクさんのイラストが動いて行きます。
 動いて行きます。

 ちゃんちゃんちゃ、ちゃんちゃんちちゃんちゃんちゃんちゃんちゃんちゃん、ちゃ
 ちゃんちゃんちゃ、ちゃんちゃんちちゃんちゃんちゃんちゃんちゃんちゃん、ちゃ

 一歩一歩
 アルクさんのイラストが動いて行きます。
 動いて行きます。

 ちゃんちゃんちゃ、ちゃんちゃんちちゃんちゃんちゃんちゃんちゃんちゃん、ちゃ
 ちゃんちゃんちゃ、ちゃんちゃんちちゃんちゃんちゃんちゃんちゃんちゃん、ちゃ

 一歩一歩
 アルクさんのイラストが動いて行きます。
 動いて行きます。

 ちゃんちゃんちゃ、ちゃんちゃんちちゃんちゃんちゃんちゃんちゃんちゃん、ちゃ

     遅せぇぇぇぇぇぇ!!!!!!

 おそい、おそい、おそすぎるのだ。
 でもしかし、笑ってはいられない。
 とりあえず耐えた私は、7分間かけてゲームを開始する。

   ラウンド・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ワン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ファイト!!

 やっと戦闘の始まりである。
 まるでスローモーションのような動きとともに、殴り合いが開始される。
 その光景は、まるで

「い、今何が起こったんですか?」

 という天下一武道界の司会からの質問を受けたクリリンが、ジャッキーチェンとの戦いを再現してみたみたいな速さである。

 やぁぁぁ!!
 声の速さは普通である。
 右足が動いた、右足が動いた、右足が動いた、右足が動いた、
 右足が動いた、右足が動いた、右足が動いた、右足が動いた、
 右足が動いた、おーっとシエル先輩10のダメージ。

   SHIFT ESC

 不利益な戦いだった。
 ストーリーもーどについては、志貴君の顔が出てくるのを見るまでに1時間30分かかると言えばおわかりか。

     ぎこぎこぎこぎごぎこぎきこぎこぎこぎこ
   ↑チャリンコ爆走中

「98のVRAMですか・・・・。製造中止してると・・・いや、どこだっけ海外ので売ってたけど取り寄せで2,3万はするかと・・」
    http://www.pcl21.co.jp/isesaki/pcl21iskmap.html

 さよなら。

 セキュリティーを表示し、タスクマネージャでめもりーの使用率を見る。
 ふむ。メモリーは足りてない。なので、旧パソコ君のメモリーを奪う。
 案外簡単に外れたシテスムメモリーを今のパソコンに増設、元のメモリーをはずし、取り付けるのだ。

「あれ、なんか大きさが合わないような・・」
 グイグイと押して、起動させてみる。

 RAMエラー

 むう。
 刺さっていないんだなと、もう一度差し込むが刺さらない。
 だったら、叩いてしまえとハンマーで叩いた。

 ガンガンガン キィィ、バキ

「あっ!」
 気にせず私は起動してみた。

 □ 
  ■と■
  氏■ 葉

 なにやら、オランダ妻のような画面が表示されてしまった。おのれ、渡辺製作所!

 いかん、これはまずかろうと元のメモリーに戻すと何故かPC9821V200は正常起動し、96MBのメモリを表示した。
 時々謎の機械音が響くが、きっと気のせいである。

 さて、それでは次は仮想メモリーを増やす事にしよう。
 コントロールパネルとシステムを開き、パフォーマンスオプションの環境変数を変更し、144とあった仮想メモリーを3000に増やしてみた。

    TYPE-MOON

 すると、ついにメルティブラッドが正常起動したのである!!!
 やったぜ!! これでPC98民の真の勝利が確定したわけであった!!!

 しかしその後、渡辺製作所は懲りずに新作の「メルティーブラッドリアクト」の発売を告知し、今度はレンちゃんをも毒牙にはめようとした。

 メルティーブラッドリアクト告知ページ
http://www2s.biglobe.ne.jp/~k_wata/
 動作環境

 PC98シリーズでは動作しません

 戦いは続く……



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