ようこそシネマハウスへの歴史


あとがき 監督と住民たちへの願い
 サザンオールスターズという、日本を代表するバンドグループがある。
 デビュー作「勝手にシンドバッド」は、若者の間で人気となり、コミックバンドとしてバラエティーやお笑い番組に数多く出演を続け、ドリフターズへの加入まで打診をされた。

   邦楽CDサザンオールスターズ / 10ナンバーズ・からっと

 しかし、3枚目のシングルに「いとしのエリー」をリリースした事で、それまでの評価は大きく変わり、人々はアーティストとしてサザンを見るようになった。
 系統こそ違うが、「ようこそシネマハウスへ」という作品とHARD社を見ていると、当時のサザンの苦悩やその後の評価を思い出す。

  

 「いとしのエリー」にはなれなかったが、こんな凄い作品を作れるんだ、こんなゲームも制作できる会社だったんだ。と、94年のユーザーに定義した本作。天才集団とジョークのように掲げて、売れないゲームばかり作っていた会社が本気で作った変化球。

  

 未だに世間には認められず、記憶の中の世界にしかない「惑星パライソの住民たち」と「ようこそシネマハウスへ」

 いつの日か、彼らの惑星に行ける切符が手に入るようになり、誰もが遊べる時代が来たとしたら、世の中にちょっとした変化を与えられるのではないだろうか?
 「はっちゃけあやよさん」のような知名度はない、ただ名作。と呼ばれているだけの現状で、ほんの僅かな方しかこの作品の魅力を知らない。

  

 ゲームを起動すれば、映画監督になれるが、この作品では映画を作らなくても、ギャンブルに走っても、ただ眠り続けてもいい。それが、シネマハウスの魅力。

 本歴史では、何故評価されなかったのかを中心に纏めてきたが、今後どう進んで行くのかを変えていくのは、昔からの監督と新たなメガホンを手にした、新人監督なのかもしれない。
 パライソの未来、その先に見える物に期待しながら、本歴史は未完として終わりとしたい。

 2019年7月15日 ProjectRepadars