エルフソフトの歴史


 
 定価 6800円

 ぴんきぃぽんきぃ
 PC88版 1989/07/13
エルフを救った出世作品、後の同級生の原点となる。

第二章 さよならアイデス三人寄れば文殊の知恵

 三人の男たちは、清々しいまでに当時売れていた「美少女写真館」をパクったゲームの制作をアイデスの開発現場で行った。

  中古 PC88ドキドキシャッターチャンス

 ジャケットからしてオマージュ感満載で、内容は箸にも棒にもかからない出来栄えで、そりゃあもう表に出せないから
神棚に飾られたこのソフトをエルフカタログで

  

 ジャケットは紛失しましたと明記し、インタビューでは「エルフ第一作はプライベートスクールです」と明言するまでの黒歴史作品となった。

PC-9801 3.5インチソフトLIPSTICK.ADV2

 もちろん売り上げは言うまでもなく、別売りディスク等という無駄な足枷を作ったのでさらに言うまでもなく、三人で頑張って
売り上げ36万円なんて笑うしかない出来事であり、でももう某社から脱獄したから今更リップスティックアドベンチャー2を書き直していいですかなんて言えるはずもなく、酔った勢いで社名を適当に決めて1989年某日、エルフソフトは6畳間のアパートで設立された。

 
 合言葉は「
ゲーム作りに命削ってます

 部屋には首吊り用のロープを設置し、知人も含めて6人体制での製作開始となった。


□二作目「プライベートスクール」

    中古PC98 プライベートスクール

 女子寮潜入もの、という
チャンピオンソフトの匂いがするジャンルに挑戦するも惨敗。
 エロシーンまで慶子ちゃんの秘密に大変よく似た作品だった。

□三作目「エンジェルハーツ」

    中古PC88 エンジェルハーツ

 続いては、RPG物だけど探偵というよくわからないジャンルに挑戦。
 しかし操作性も良くなくストーリーも今一で何より女の子が可愛くなかった。
 そしてエロシーンがさっぱりであり、売上もさっぱりで阿比留氏本人も痛いくらいに判っていた事だが、彼のイラストは
抜ける絵ではなかった。


 そこで三人の男たちは、一か月で出せば売れるような気がするソフトガンガン作ろうぜ路線を辞め、連作スタイルを決める事にした。
 すなわち、当時売れていた「
ゼータ」のような連載物である。

PC-9801 ぴんきぃ・ぽんきぃ 第1集

 そして発売されたのが恋愛ゲームの元祖「
ぴんきぃぽんきぃ」三部作。
 内容的にも当時売れていた「
カインドゥ・ギャルズ」を土台にしたナンパものではあったが、これには恋愛の要素が収められており何より女の子が可愛かった。

     

 エロシーンはおまけ程度の物だが、女の子たちの心理なども丁寧に書かれており、当時としても 画期的な作品で飛ぶように売れた。個人的には2がお勧めである。

    今でも普通に遊べる名作

 売れて開発資金が溜まったとなれば、今度は自分の思うが儘にゲームを開発する事が出来る。
 蛭田氏はかつて自分が
大好きだったウィザードリィーのようなゲームを作りたいと誓う。この形式のゲームはそれ以後作られてはおらず、また作れるだけの自信もあった。

 そして、阿比留氏は彼の思い描く世界観を書くためにイメージイラストをFAXする。


    

 この一枚の紙から始まったゲーム構想で、パソコンゲーム業界の歴史は大きく変わっていった。

・next
そのさん、クリエイター集団エルフと好実昭博氏の登場




Copyright ©ProjectRepadars All Rights R18/JapanOnly