エルフソフトの歴史

  
 定価 6800円
 DE・JA
 PC88版 1989/12/15
蛭田氏の本領発揮、世紀の名作が始まった。

第四章 王者となったエルフと阿比留氏の困惑

 ドラゴンナイトで一躍有名になった好実氏と、これまでエルフを支えてきた阿比留氏。

 が、
表向きのメイン原画はあくまでも阿比留氏であるために紙面やインタビューでも話題になるのは彼であり、一時期は雑誌社側の手違いでキャラクターデザインまで阿比留氏の名前に置き換わるくらい、好実氏は意図的に隠れる事となった。

 

  そして元々続編を作る予定はなかったのに、ユーザーからの要望があまりにも多いため急遽杉本たかみ氏を起用し、ドラゴンナイト2の制作告知を打つ。

 言いようのない怒りに燃えたのはメイン原画だったはずの阿比留氏。
 分かっていたはずだ、悪いのは全部自分であり単なる逆恨みでしかない。

 いいじゃないか、男キャラでもモンスターでも書けるだけ書いてやると思いきれるほど彼は大人でもなく、まだ30歳手前の経験の少ない原画師だ。

  中古PC98 DEJA(デジャ)

 二人の争いを抑えるべき社長の蛭田氏は、会社が安定したから自分の好きなものを書こうとDEJAの制作に向かう。
 小さな火種を持ったままの阿比留氏は、何とか可愛い女の子を描こうと当時流行していた遊人を参考に必死の思いでFOXYの制作に向かった。

  中古PC98 FOXY

そんな中、一躍時の人となったドラゴンナイトの製作者を追うべく出版社たちは動いた。

 

 ファンブックの発売にインタビュービデオ、雑誌の取材にCDドラマ化でヒロインは水谷優子という、18禁ゲームでは有りえないようなキャスティング。

   中古CD ドラゴンナイト~水の宝玉篇~

 まるで芸能人のような扱いを受けた初期メンバー三人は、ドラゴンナイトの生みの親として持てはやされた。
 そして発売されたドラゴンナイト2は、表紙にタイトルが起用され大々的にカラーページで特集。

     

 ドラゴンナイトシリーズの総数は10万本とも20万本とも言われ、美少女ゲームユーザーのみならず一般のユーザーも熱狂的にエルフを称えた。

男性向18禁同人誌 REVENGE II / 好実昭博

 だが、本来の功労者である好実氏は、影に隠されたままエルフから
姿を消す事になった。

 さらに、その後は個人誌でエルフの内情を暴露する等、互いの関係性は壊れたまま「ドラゴンナイト」はヒットは続いていき、求人の応募は溢れるばかりに舞い込んでいく。

PCエンジンスーパーCDソフトデビュー 誕生

 現れたのは、元マッドハウス所属のアニメーター
竹井正樹氏。
 ゲームの原画とは次元の違う、高度な技術が施された原画。美少女業界、革命の申し子の登場だった。

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