パソコンショップ高知の歴史


 
 くりいむレモンスタートラップ
 発売 1987年
 機種 PC88/PC98/MSX/X1turbo
 定価 8800円
  

・JASTとくりいむレモンのコンビという、この時代を象徴した作品。後年にスターダスト名義でもリメイク版?が出ている。

その3「図書規制法と悪書追放運動へ」


 飛ぶ鳥堕とす勢いで、高知初の国産美少女ゲーム第一号「ロリータシリーズ」は、はちきんな女の子達の可愛さが評価され、それはもう売れ続けた。

邦楽CDはちきんガールズ / 冒険はじまる

 アダルトゲームに負けずと、本家エロスのアダルトビデオ業界は「ロリコンブーム」の波に乗り上げようと、1984年にワンダーキッズが「仔猫ちゃんのいる店」をリリース。

 翌月にはフェアリーダストが「くりいむレモンシリーズ」を立ち上げ、動く少女のエロスに少年たちはベータデッキが擦り切れるほどテープを回し続ける。

LDくりいむレモン PART1「媚・妹・Baby」&PART2

 一方で、世間では国会で「ティーン向け雑誌に対する性描写規制」が問いただされるようになり、1984年に立案された図書規制法への対策として、出版業界での自主規制が広まった。

 それまでは、年齢制限や購入規制の法律も無かったご時世の中で起こった騒動によって、代表例として出された雑誌は廃刊の道を辿らされることとなり、わいせつな表現は子供の目に触れさせるべきではない。と言った動きが加速する。

少年コミックハレンチ学園(11) / 永井豪

 元々、ハレンチ学園や奇譚クラブ等、わいせつ文書と批判された書籍は多数あったが、国会で議論までされるという試みの影響は根強く、悪書を追放する動きは親たちを中心に少しづつ動き出していった。

 そんな業界の波風が吹き寄せているとも知らず、パソコンショップ高知は新たな絵師である宮田氏を迎え、1985年には新作の「イエローレモン」を発売。
 PSKのゲームは宮田作品武市作品と呼ばれるようになり、新たなファンを呼び寄せていく。

PC-8801ソフトイエローレモン

 パソコンソフト業界としては、初めてスキャナーを用いた精密な絵柄で話題となった「天使たちの午後」が話題となり、JASTの登場にパソコンショップ高知も成りを潜めるかと思いきや、ファンの数はまだ多く、次々と新作を作り続けていった。



 しかし、くりいむレモンや天使たちの午後の影響は大きく、マイコンを彩った美少女たちの絵柄も徐々にティーンへと成長を遂げていく。
 1985年には長年続いていたロリコン雑誌「Hey!Buddy」の増刊号が摘発された事を契機に、同年11月に雑誌も廃刊となり、ついには「漫画ブリッコ」も翌月に休刊となった。

アダルト雑誌 Hey!Buddy 1981年3月号 ヘイ!バディー

 長く続いていたロリコンブームは終焉を迎え、それを所持する者へ批判も強まっていく。
 だが、まだ動きを見せているのは出版業界だけで有り、マイコンソフトは以前と変わらない日々を送っていた。

next その4「177事件の始まりとPSKの解散」

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