月姫と美少女ゲーム史

・ご注意

この歴史は巻末の資料を基に制作された、非公式な読み物です。
美少女ゲーム雑誌特有の「ソフトハウス流のジョーク」

(例.本作は神の啓示を受けて作った等)

を含めて纏めているため、実際の史実や正史とは大幅に異なります。
本文にはゲーム内容に関する核心的な事項が多数含まれますので、配慮の上の閲覧をお願いします。

また、本文を他サイトや商業誌で無断掲載するのはご遠慮ください。



まえがき
 月姫リメイクを記念して、美少女ゲーム業界に月姫がどのような影響を与えたのかをまとめ上げる。

同人CDソフト月姫[初版] / TYPE-MOON

 これは、一昔前であれば誰でも知っているような事実だが、スマートフォンへと移行し、パソコンに触れた事がない世代が溢れかえるようになると、美少女ゲームという言葉でさえも廃れかけてきた。

 そうなってくると、当時「月姫という作品は美少女ゲーム業界の黒船来襲」だったという事実でさえ、昔語りのまぼろしのようになっていく。

付録付)コミック電撃大王 2009/8

 発売当時からを知る者の一人として、過去の記憶を頼りにし、どういった経緯で月姫は作られて時代を作り上げていったかを記していきたい。
 と、そんな気持ちで綴ってはいるが、何分昔の話のため、記憶違いやミス等も有る事をご承知の上ご覧頂ければと思う。


 なお、公式監修の歴史本はこちらから購入可能なので、実際の正史に関しては書籍「TYPE-MOONの軌跡」を参考にして頂ければ幸いです。



第1章「青年の思い描いた夢」


 1997年、一人の青年が漫画家としての夢を叶えるべく応募した投稿作が誌面を彩り、プロの作家へと踏み出そうとしていた。

 コミック雑誌ガンガンWING 1997年1月号 冬季臨時増刊号

 しかし、親の反対等により漫画家としての道は断念せざるを得なくなり、弱り果てた青年が大学卒業後に選んだ道は、遠い広島のゲーム会社に就職してグラフィッカーとして働く事だった。

 PC-9801 3.5インチソフトぷよぷよ[3.5インチ版]

 青年が勤め始めた会社は、コンパイル
ぷよぷよや魔道物語で知られる言わずと知れた大企業ではあるが、その当時の内情は決して良いものとも言えず、過大広告や販売利益縮小による業績の悪化を始めとして、テーマパーク「ぷよぷよランド」の建設計画の頓挫や、大量の新入社員を採用による負債。

 月刊コンパイルクラブ 1997 10月号

 翌年に会社は破産和議協定。と、漫画家の道を諦めたはずの未来に待ち受けていたものは、真っ暗な闇。


『ぷよぷよ』のコンパイルが倒産 INSIDE記事より


 広島の社員寮を後に、都内に戻って再就職先を探していると自然と学生時代の友人達との交流が再開し、再び創作に対する熱い想いが回顧する。



 作家志望だった、中学からの付き合いの友人「奈須きのこ」氏を説得し。青年は、二人組による創作同人活動を開始した。
 向かう舞台は、世界中の人々が集うインターネット。
空の境界式」というの名で公開された小説と、青年の描いたイラストで構成されたWebサイトは、僅か数名程度の訪問者から始まっていく。

 誌京都、春。 / Rubicon Hearts

 青年の名は「武内崇」
 後に、有限会社ノースを立ち上げて自身が社長となる人物の、大きな夢を賭けた勝負の始まりだった。

next 第2章「コミティアの挫折と選択」

月姫-A piece of blue glass moon- THEME SONG E.P.(初回生産限定盤A)

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