月姫と美少女ゲーム史
この歴史は巻末の資料を基に制作された、非公式な読み物です。 美少女ゲーム雑誌特有の「ソフトハウス流のジョーク」 (例.本作は神の啓示を受けて作った等) を含めて纏めているため、実際の史実や正史とは大幅に異なります。 本文にはゲーム内容に関する核心的な事項が多数含まれますので、配慮の上の閲覧をお願いします。 また、本文を他サイトや商業誌で無断掲載するのはご遠慮ください。 |
そうなってくると、当時「月姫という作品は美少女ゲーム業界の黒船来襲」だったという事実でさえ、昔語りのまぼろしのようになっていく。 と、そんな気持ちで綴ってはいるが、何分昔の話のため、記憶違いやミス等も有る事をご承知の上ご覧頂ければと思う。 |
第1章「青年の思い描いた夢」
1997年、一人の青年が漫画家としての夢を叶えるべく応募した投稿作が誌面を彩り、プロの作家へと踏み出そうとしていた。 ぷよぷよや魔道物語で知られる言わずと知れた大企業ではあるが、その当時の内情は決して良いものとも言えず、過大広告や販売利益縮小による業績の悪化を始めとして、テーマパーク「ぷよぷよランド」の建設計画の頓挫や、大量の新入社員を採用による負債。 ・『ぷよぷよ』のコンパイルが倒産 INSIDE記事より 向かう舞台は、世界中の人々が集うインターネット。 「空の境界式」というの名で公開された小説と、青年の描いたイラストで構成されたWebサイトは、僅か数名程度の訪問者から始まっていく。 後に、有限会社ノースを立ち上げて自身が社長となる人物の、大きな夢を賭けた勝負の始まりだった。 |